第7回イタリアコンサートツアー

2010年3月18日から28日の日程で、第7回目となるイタリアコンサートツアーを行いました。今回は、過去6回コンサートを行ってきたポルデノーネから、ピサの少し南にあるトスカーナの港町リヴォルノにある、モンテネーロ大聖堂にてコンサートを行いました。

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コンサートの会場は、音楽専用のホールではなく、普段ミサや行事に使用している本堂に、グランドピアノを運び込んで行いました。コンサートを聴きに来られる方はほとんど地元の住民の方で、今回もコンサートでほぼ満席となりました。

日伊文化交流の一環として、ヴァティカンのローマ教皇庁の正式な許可のもとコンサートを行っています。

プッチーニ<グローリア・ミサ>

イタリアでのコンサートのメインとしてプッチーニ作曲<グローリアミサ>(Puccini <Messa di Gloria>) を演奏しました。グローリアミサはプッチーニが本格的なオペラ作曲を始める前の1880年、パチーニ音楽学校の卒業制作として作曲されました。プッチーニが宗教音楽の作曲家からオペラ作曲家へ転身する際に、これまで宗教音楽の集大成という内容になっています。ミサ曲(キリエ・グローリア・クレド・サンクトゥス・ベネディクトゥス・アニュスデイ)のうちグローリアの部分が非常に長いため、グローリアミサと呼ばれています。グローリアのウキウキするような旋律や、まるでオペラの1シーンのような構成が特徴です。グローリアミサの旋律は、初期のオペラ作品<エドガー>や<マノン・レスコー>にも登場します。コラーレグローリアのイメージにぴったりだと考え、この曲を選曲しました。合唱は混声4部(ソプラノ・アルト・テノール・バス)、ソリストはテノールおよびバリトン、ピアノによる演奏です。

観光ツアー

コンサート終了後(一部はコンサート前も)、帰国の日まで、トスカーナ州やウンブリア州の観光地を多くめぐりました。

ボローニャ (19日)

行きの飛行機がたまたまボローニャ行きだったので、ボロネーゼ・スバゲッティ―で有名なボローニャ市内に立ち寄り、本場の味を楽しみました。短い時間でしたがネプチューンの噴水や斜塔(約100mあり市内が一望できます)を見学した人もいました。

リヴォルノ (19~22日)

今回のコンサート会場であるリヴォルノはトスカーナ地方の港町として栄えたところで、イタリアの西海岸(リグリア回の海岸)、ピサのすぐ南にあります。

リヴォルノの詳細はこちら

トッレ・デル・ラーゴ (22日)

著名なオペラ作曲家であり、今回演奏した<グローリアミサ>の作曲者でもある、ジャコモ・プッチーニゆかりの地である、トッレ・デル・ラーゴを訪れました。ここには多くのオペラの作曲が行われたプッチーニの別荘が博物館として残されています。プッチーニがよくカモ猟をしていたというマサチュッコリ湖のほとりにはプッチーニ音楽祭用の大きな野外歌劇場が建てられています。

モンテプルチャーノとキャンチャーノ・テルメ (22日~24日)

トスカーナの温泉街、キャンチャーノ・テルメに22日から3連泊しました。また、モンテプルチャーノのカンティーナ(ブドウ畑とワイン倉)も見学しました。

アッシジ (23日)

この日はトスカーナ州の隣ウンブリア州にまでバスで足をのばし、イタリアの守護聖人・聖フランチェスコの生まれた町として有名なアッシジを訪れました。イタリアの多くの古い都市と同じように山の斜面に建築され、沢山の教会や中世の館がぎっしりと建てられています。サンタ・キアーラ教会やサン・フランチェスコ大聖堂を見学しました。

ペルージャ (23日)

ウンブリア州の州都で、外国人大学など古くからの大学があることで有名なペルージャを訪れました。

大学や宮殿などがある旧市街は丘の上にあり、バス駐車場や鉄道駅のあるところからはミニメトロ(Mini Metro) という電車とエレベーターの中間みたいな乗り物で移動します。

キャンティー街道 (24日)

シエナとフィレンツェを結ぶ国道はキャンティ街道と呼ばれており、とても有名なワイン・キャンティのブドウ畑が延々と広がっています。この日はそのブドウ園の1つにおじゃまして、ワイン倉の見学とパスタ作り体験をしました。

フィレンツェ (24~27日)

最後の3日間はフィレンツェの市内を自由行動で観光しました。24日の夜フィレンツェに入り、ショッピングや美術館・教会めぐり、街を散策したり、近隣の町へ出かけたりなど、思い思いに過ごした後、27日の昼に成田へ向けて出発しました。

最後の夜になる26日にはフィレンツェ市内のレストランにて恒例のさよならフェスタが開かれました。